2004年08月25日

君よ 戯言と笑ふこと勿れ    其ノ弐

(その一から見てね♪)

でもね〜。
こういうと、子供のいないアンタにゃわかんないのよ!
って言われそうだが(笑)
が、それは言い換えれば、世の中には子供の特性を理解してくれる人ばかりじゃないからこそ、親として恥ずかしくないように振舞う必要があるんじゃないの!?
という事にも繋がるんですが。意地悪な言い方をすれば(爆)。

確かに子育ては大変。会社に逃げて仕事してた方が楽だと思うもの。
しかも、今は仕事持って子育てしてる人も多いしね。
かといって、まずダンナは「子育てと家事は女のシゴト」って思ってるフシがありありだし。
「あたしだって働いてんのよーーーーっ!」と叫びたい事もあるだろうな・・・。
本当にアタマが下がります。
忙しくてあんまりかまってあげられないから、子供をなるべく叱りたくない。っていう気持ちも、理解できるつもりです。また、そういう子はスキンシップ不足から、わがままを言いがちになる。
しかも、年中ぎゃあぎゃあ騒がれてたら、言って聞かす気力も萎え、耳も騒音に慣らされて、うるささを感じなくなるのもわかる!
で、自分達がどんなにきっちり教育しても、
幼稚園なんかでバカ親に育てられた子供に囲まれてたら
朱に交わってしまうだろうし。

でも、人ひとり育て上げるって事は、何にも増して意義があって、
素晴らしい事だと思う!
だからこそ、もっと考えて欲しい。
愛する事は、決して甘やかす事じゃないと言う事を。
常に友達みたいな親子もいいのだけど、私はどこかにちゃんと「親と子」の線引き・順列があって、人間として尊敬される部分がないとダメだと思う。
子供は冷静にちゃんと見ています。
親がどういう人間なのかを。

「人に迷惑を掛けられるくらいなら、掛けた方が得!」とか、お年寄りや、弱者、ひいては他人を思いやれないような人間ばかりの社会なんておぞましい。
他人を大切に出来ない人は、自分自身も大切にされないよ。

最後に。
以前、大阪のファーストフードのお店に入って並んでいたら、5歳くらいの男の子が走って来て、私の前に割り込んだ。
そうしたら、背後からツカツカとお母さんがやって来て、その子にビンタを見舞った!床に倒れこんで、今にも泣きそうな息子に一言。
「なんで殴られたか、よう考えてみいや!?」
「・・・・・」
息子は諒解したのだろう。ぐっと涙をこらえて、頷くと最後尾に並びなおした。
そして、お母さんは抜かされた私たちに謝り、息子にも
「ごめんなさい」と言わせた。
私はあまりの迫力にあっけにとられていたが、
「ナニワのオカン、やるな〜!!(惚)」
と、うなった。(笑)
(でも、肩から上を叩くのは鼓膜が破れたりすることもあるから、やめた方がいいと思うけど・・・^^;)

子供や自分を流行のファッションや、有名校入学で飾ることには細心の注意を払うのに、他人に迷惑を掛けないという人間として最低限の気配りも出来ないような「バ家族」
になる位だったら、私はこんな「かあちゃん」になりたいと思う。

posted by Cimbombom at 21:14| Comment(0) | TrackBack(0) | わたし、怒ってます :( | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

君よ 戯言と笑ふこと勿れ    其ノ壱

私は子供が嫌いだ!

正確に言えば、「子供のしつけの出来ない親」がキライだ。
夏休みの間、街や電車の中は、バカ親と野放しのガキの無法地帯となる。ただでさえクソ暑くてイライラするのに、勘弁ならねえ!(笑)
未だに盲導犬を拒む店などがあるが、躾のなってない子供の方が余程有害だ。ヘンにこましゃくれている分、動物より始末に負えないよ。

店の中や電車で大声を張り上げて走り回ったり、
我を通すために泣き叫ぶ。
お年寄りが立っていても平気で電車で座っている。
土足のままイスの上に立つ。
店の商品をめちゃめちゃにしている。
言い訳だけは一人前だが、
挨拶ひとつロクに出来ない。
まあそういう場合、もれなく親がアフォだから、
子供がそうなのは止むをえないのだけど。

ナゼ、イマドキの親は子供を注意出来ないのか?

ヘンに大人じみた子供は可愛くない。
元気で、きかん坊なのは子供らしくていい。
なので、騒々しいのも、なかなか言う事を聞かないのも
子供らしくていいとは思う。
が。
のびのび育てるという事と、わがまま放題に育てると言う
愚行とを履き違えている。
何かいけないことをしても
「子供だから仕方ない〜」
で、注意もせずにいるのは、親としての教育の義務を放棄しているのと同じだ。
「子供だから」こそ、どういうことをしたらいけないのか、ちゃんと言って聞かせなくてはいけない。頭ごなしに
「ダメ!」「やめなさい!」
ばかりじゃ、言う事聞かなくなるのは当たり前。
「また始まった!」で、自動耳栓だよ。ヽ(´ー`)ノ

私たちが子供の頃親にしつこく言われた事は、とにかく
「他の人に迷惑をかけるな」
ということだった。
電車にしても空いていたら別だが、まず座らせてもらえなかった。
私もやんちゃだったので
「座りたい〜!」
と、ぐずったのを覚えている。その時、母親はこう言った。
「あなたは子供だから電車代を半額しか払ってない。一人分の席を取って座るのは、一人分のお金を払うようになってからね」
子供心にも納得して、ぐずるのをやめた。
電車の中で大声を出した時も、
「ちょっと回りを見てごらん?あの人は寝てるでしょ。具合が悪いのかもしれないよ?あなただってそんな時にうるさくされたら嫌でしょう?自分がされて嫌な事は、他の人にも
しちゃあいけないの」
そう言われて、はっ。とした。

小さな子供であっても、ちゃんと言って聞かせれば納得することは出来る。
いや、経験のない子供だからこそ、親が、大人が教えてあげなくてはいけない。
何故、そうしてはいけない、しなくてはいけないのかを。
自分でも考えて、気付いたことは身になる。そして、糸口をくれた親や大人を尊敬するようになる。そういう気持ちがあれば、言う事を聞かないどうしようもない状態という事は、あり得ないのではないかな・・・?(反抗期は別として)
自分がやっていたからわかるのだけど、多くの場合、
ぐずったり、我を通そうとするのは甘えだし、「こうすれば親は言う事を聞いてくれる」と、タカをくくっているのだ。親と子の知恵・根競べ。
子供になめられてはいけない!(笑)

どう接していいかわからないから、可愛いからという理由で、
叱らない、注意しないのは本末転倒。
そのまま大きくなって困るのは、子供本人だ。

posted by Cimbombom at 21:10| Comment(0) | TrackBack(0) | わたし、怒ってます :( | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年08月21日

選択

社会人になってから、私は下北沢のアパートに引っ越した。
上下で6世帯しかなく、下はすべて男性。
2階は女性しかいなかった。
駅歩5分でベランダも広く、8帖の和室に押し入れ1間、
1帖分の板の間、キッチンは7帖程の洋間、お風呂とトイレが別で優良物件だった。
私は真ん中で、私の部屋の手前には、ひとり暮しのスチュワーデス、
奥には沖縄出身の美人姉妹が住んでいた。

ある夜、私が仕事から帰ると、階段に中年の男性がひとり、
スチュワーデスのドアの前に、中年の女性が立っていた。
私が男性を見やると、バツの悪そうな顔をしていた。
女性の前を通りすぎようとしたとき、
「あなた、お隣りの方?!」と聞かれたので、
「はい・・そうですが」
「この写真の男性を見た事ないですか?」
と、1枚の中年の男性の写真を見せられた。
隣りに時々男性が来ているらしいことは薄々気付いては
いたが、この人かどうか分からなかったし、
私は直感的に関らない方がいい気がしたので
「ないです」
と、きっぱり断って部屋に行こうとしたら
「ほんとに、本当にないですか?!よく見て下さい!
この女の所にしょっちゅう来てる筈なんですよっ!
庇うのならあなたも同罪ですよっ!」
痩せ気味の、キツイ顔をした女性は、声を荒げて私に
詰め寄った。私は事態を諒解したが、関るのはごめん
だったので、もう一度写真を見るフリをしたあと、
「お会いした事無いです。私は何もわかりませんし、
庇ってもいません。失礼します。」
と、振り切り、部屋に入った。
女性は、隣りの部屋のドアに向かって
「あなたが開けないから、お隣りの方にも迷惑でしょう!?開けなさい!」
(っていうか…あんたが迷惑なんだろ!?)
「ここに証人も来てるんだから、中で話し合いましょう!?」
(あ〜それであの男性が…可哀相に。どうりでバツの悪い
顔してたんだ…)
「あなたって本当に恐い人ね。うちの主人と付き合いながら、独身の○○さんともお付き合いしてるそうじゃない!?恐ろしい女ね〜。私は絶対主人とは別れませんからね。主人もそう言ってます。はやく開けてちょうだい!
ご近所の方にも迷惑でしょう!?」
「帰って下さい…」
消え入るような彼女の声がした…。
「すみません。帰って下さい。」
それを聞き、逆上した中年女性は、叫びながら狂ったようにドアを叩き続けた。今にも、ドアを突破して、中に押し入りそうな勢いだった。
閑静な夜の住宅街に、下品な罵声が響き渡った。なぜだか心苦しかった。
隣りの彼女のした事は、責められるべきことだと思う。
ただ、そうさせた原因が、果たしてこの妻になかったと言い切れるのだろうか?!
勿論経緯がわからないのでなんとも言えないが、もし、
私がこの妻の立場だったら、少なくともこんな手段は
取らない。

2人の珍客が去って間もなく、北沢警察署から警官が来た。誰かが通報したらしい。

「私が通報したと思われたら嫌だな〜」

そう思ったが、刃傷沙汰でも起きそうな勢いだったので、
だれかが通報するのも仕方なかったろう。

その後、何度か彼女と顔を合わす機会があり、何事も無かった様に接したが、ついぞ、彼女の口から
「あの時はすみませんでした」の一言も聞かれなかった。
いや、言葉はいい。ただ彼女の瞳の奥にも、不本意であったにせよ、他人に迷惑を掛けた事への贖罪の気持ちが少しも垣間見えなかったのだ。
それまで私は彼女に対して同情的だったが、ある意味、
あの、般若顔の妻と彼女も
「どっちもどっちだな」と思った。

所詮人間は、肌触りに違いこそあれ、本質的には変わらないものを繰り返し選んでしまうものなのかもしれない。

posted by Cimbombom at 18:52| Comment(3) | TrackBack(0) | 本当にあった怖い話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年08月16日

検問にて

飲んで駅から車を運転して帰る途中、あまり食べなかったせいか、
やけにお腹が空いて耐えられなくなり、
コンビニでパンを買い運転しながら食べていた。
前の車が急ブレーキをかけたので、
「・・ったく、あぶないなあ」
と思って良く前を見ると、なんと検問!
「ヤヴァィ!!!」
人生最大のピーンチ!!
お酒も飲んでいるし、口いっぱいにパンも入っている。
慌ててパンを飲み込もうとしたら、のどに詰まってしまった!
ぐっ、ぐるぢい!
「はい。お酒の検問です。」
「・・・・・」
助手席のコンビニの袋と、手に持ったパンをじろりと見られた。
「…いま、お仕事のお帰りですか?」
「・・・・・」(はい。お酒を飲んだ帰り…ともいいます)
「…食べながら運転すると、危ないですよ?」
「・・・・・」(はい。もっと危険な飲酒運転してます)
「気をつけて。ご苦労様!」
・・・・・
深夜、口いっぱいにパンを頬張ってもがき苦しんでいる
マヌケな女が、まさか酒を飲んだ後だとは、さすがの警察も見抜けなかったらしい。 
 
嗚呼「パンは、身を助く」「沈黙は金」  


注: 飲んだら乗るな! 乗るなら飲むな!
(パンで誤魔化してはいけません!・・・わたしはどんなに飲んでも顔に出ないので助かり・・・いえ、良くないですね )

posted by Cimbombom at 01:01| Comment(3) | TrackBack(0) | わたしのバカ話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年08月12日

日韓友好秘話!?   ソウルにて・・・

韓国にはキレイな女性が多いが、男性は個人的には、
日本人のほうがかっこいいと思うが、希〜に見る
韓国ハンサムは、日本人より遥かに2枚目だと思う。

そんな中、お腹が空いたので、食堂でビビンバを食べていた。
すると、私と友人の隣りのテーブル席に男性2人組が座った。
友人側の隣り側には、典型的な韓国フェースの人。
私側には、「その希に見るハンサム」君が座った。私はすかさず
「隣りの人、かっこいい!」
「隣りって、どっちよ?!」
「あんたの隣りじゃないほう!こっち!私の方の人っ!」
「…ふ〜ん。そうかぁ?!

その日の午後便でもう帰国だったので、最後に素敵な人を
見れてよかったな〜!などと、ビビンバほおばって、
浮かれて話していると、
「…いくら?!」
という声がかすかに聞こえてきた。
「んっ!?いくら?!…『いくら?』って、
日本語・・じゃなかったっけか?韓国語はオルマエヨ?!
だったような…」

って〜ことは…まさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかまさか…∞
にほんじんっつ!?
私と友人は、顔を見合わせ己の耳に全神経を集中させた。

激辛キムチを食べてるかのよ〜に、汗がだらだらと出て来る…。
落ち着け。 空耳  かもしれない。

「じゃ、俺払っとくよ…」

・・・・・(ー_ー)!!

私達は、彼らが出て行くまで、ず〜っと下を向いたままだった。
ちらっと見ると、彼らもコトバ少なにうつむいて店を出ていった。向かいの友人を見ると涙を流していた。
「『あんたの隣りじゃないほう!こっち!私の方の人』だって〜!ひぃ〜。おかしぃ〜!余計なお世話!って思っただろうね〜。きまず〜!!」

しかし、この時間に食事ってことは、もしかして…。
私のいや〜な予感が的中して、なんと彼らとまた空港でばったり。しかもやっぱりな事に同じ便だった。
心なしか、「そっちじゃないほう!」と、力強く言われた彼の視線が痛かったように感じたのは、私の気のせいだろうか?

勿論、誉めちぎった「韓国ハンサム君」顔の彼と、ロマンス が生まれる訳もなかった。
posted by Cimbombom at 00:18| Comment(0) | TrackBack(0) | わたしのバカ話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年08月03日

見えない援助者

今迄に3度ほど、今は亡き、母方の祖父の“気配”を感じた事がある。
祖父は軍人で、私が生まれて間もない頃、戦犯として巣鴨の拘置所にいた。勿論私には祖父の記憶はなく、祖父は生まれたばかりの私を大事そうに抱いていたと言う。祖父には3人の子供がいたが、私の母を一番可愛いがっていたそうで、遅い孫だった私を、亡くなるまでずっと気に掛けていたようだ。私にとって唯一の祖父の想い出は、軍服を着て直立不動で立っている、厳格な印象の写真だけだった。

はじめての気配は、私が9歳位の頃だった。友達と2人で自転車で遊んでいた時だった。
私が先頭を走り、その後から友達が追走していた。
丁度、下ってくる坂道と交わった交差点に差し掛かったとき、私の中で誰かが
「先に行っちゃいけない!」
そう囁いた。私は素直に、交差点の手前で友達を先に行かせた。
そして、友達の背中を交差点の中央に見た時…!
エンジンを切り、凄いスピードで坂を下ってきたバイクに、彼女は跳ね飛ばされた!

体格の良かった彼女は、奇跡的に打撲と軽い擦り傷で済んだ。
もしも、その当時やせっぽちだった私が通りかかっていたとしたら…。
私は、あまりの恐ろしさと、彼女への申し訳ない気持ちで一杯になった。
まさか、こんな事故が起きるとは思いもしなかったのだ。
ただ、私に知らせたその主は、紛れもなく
「記憶のない祖父」
その認識だけがはっきりと意識に残っていた。

2度目は、20代前半。都内の駅で始発の電車に乗った時だった。
後ろから3両目辺りの連結部近くに座った。基本、私は1度座ったら移動はしない。が、その時またも
「ここに座ってちゃいけない」
と、移動を促す声が聞こえた。
私は隣りの車両の連結部近くに移って座った。この時も、
「それによって、どういう結末があるのか!?」
まではわからなかった。
電車が動き出して5分くらい経った時、
ガチャン!
物凄い物音がした。音の方を見ると、男の人が顔を押さえ、その指の間から、鮮血が滴り落ちようとしていた。その目の前には大きな鉛の固まりのような物が、窓ガラスの破片と共に鈍い光を放ちながら、転がっていた。窓の外から投げ込まれたらしい。
そして、驚くべきことにその男性が座っていた場所は、まさしく私が最初に腰を下ろした場所だったのだ!

もし・・もし私が移動していなかったら・・その声が聞こえなかったら・・・。

その祖父の墓は、都下郊外にある。
私の家からは遠く、墓に行くとその後に必ず良くない事が起こったり、頭痛に悩まされるので、出来れば行きたくない場所だった。その日も朝から、本当は墓参りに行く予定だったが、支度をする両親に任せ自分はドタキャンするつもりで、ベッドの中で半分寝ていた。
夢か、うつつか解らないのだが・・・祖父が出てきて、
「どうしても来て欲しい」
と訴えた。私は仕方なく重い体を引きずって、お墓参りへ行った。

墓に着いた時、祖父に導かれるように、私は普段は立ち入らない墓の裏に回った。
すると、真新しい文字が墓石に刻まれていた。
「なんだろう?!」
それは、数ヶ月前に亡くなった祖母(母方の継母。付き合いはなかった)が、無断で祖父の墓に埋葬されたことを物語っていた。その祖母には実子がおり、彼女は今迄1度も、実の父でもある祖父の墓に足を運んだ事もないのだが、無断で祖母を同葬していたのだった。

両親は驚いた。そして、もしも、今日私が来て、突き動かされるように墓の後ろを見なければ、自分達は到底そんな字など見つける事は出来なかっただろうと。今日に限ってしおらしく墓に来て、それを見つけた私の行動を不思議がっていた。
紛れもなく、私は祖父から導かれたのだ。

写真しか記憶にない祖父。
けれど、何時も私の近くにいる気配がする。かなり厳格だったらしいが、私にはこんなふうにお願い事をして来たり、助けてくれたり、普通の「おじいちゃん」と変わらない。そして、見た事のない笑顔さえも、感じる事がある。
私は無神論者だけれど、誰しも、先祖や亡くなった身内が、必ず自分たちを見守ってくれているように思う。
ただ、その存在に気付かないだけで。


posted by Cimbombom at 23:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 本当にあった怖い話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年08月02日

深い闇

私は、霊感が強いというほどでもないのですが、
よくそういう気配を感じたり・・・見かけたり、予知というのでしょうか・・・?
そんな事があります。
ここでは、実際に私が体験した事を、書いて行きたいと思っています。
尚、作中の人物の名前はすべて仮名です。

* * * * *

会社の仲良し同期6人(男女3名ずつ)で、スキーに行った。
場所は塩原。ハンターマウンテンスキー場。スキーも温泉も楽しもうという魂胆だ。
宿は、渓流沿いの古くて大きい和風ホテルだった。
仲居さんに案内されて部屋のドアを開けた時、えも言われぬ悪臭と、
真冬の無人の部屋だというのに生暖かい空気、圧倒されるような威圧感が私を襲った。

「わ〜!広くて眺めの良いお部屋!」
和美が嬉しそうに声を挙げた。
スキーシーズンで空き部屋が一部屋しかなく、男女相部屋となってしまったが、窓からはせせらぎとともに渓流が見え、しっとりと落ち着いた…一見するには…和室だった。

私以外、この異様な空気に気付いている者はいなかった。
皆嬉しそうにはしゃぐか、やれやれという感じで、荷物を下ろしていたので、疲労から来る単なる気のせいだと、私の心の中だけに封印する事にした。

夜、4人が並んで、その頭上に2人縦になって寝る事にした。
私は4並びの一番端だった。
運動した後の心地よい疲労感と温泉の温もりからか、程なくあちこちから寝息が聞こえてきた。
静まり返ると、川面のせせらぎがやけに耳に付く。
それは時折すすり泣く女性の声にも聞こえた。

「早く眠らなきゃ」

そう思えば思うほどなかなか寝付けなかったが、さすがに睡魔には勝てず、
いつしか深い眠りの底へと落ちていった。

どれくらい眠ったのだろうか?!何かの気配と、膝から下に重みを感じて目が覚めた。眠い目をこすって自分の布団に包まれた足元を見る。
いや。見ようとした。
が、私の腹部のあたりから、黒い雲のような、濃い気体のようなものが、ぴったり、そして分厚く私の上に浮かんでおり、そこから先は見えなかった。その部分だけが、闇の中でさらにぽっかりと深い闇が口を開けているようで、不気味に蠢いていた。
私の膝から下には、はっきりと人間が座っているくらいの重みが感じられ、動かす事が出来なかった。言いようの無い恐怖が襲ってきたが、何故か不思議と心は落ち着いていた。私は、頭上に寝ている、一番しっかり者のアニキ分、上原に横になったまま声を掛けた。
「ねえ、上原さん、起きてる!?」
「…ん!?…なに…」
私の声で、上原は目が覚めたようだった。
「悪いんだけど…ここ、入り口で寒くて眠れないの。代わってくれないかな!?」
「そう・・いいよ」
上原は、なんの抵抗も無く素直に代わってくれた。
私は上原の温もりが残る布団の中で、瞼を強く閉じ、何も考えずに眠った。

次の朝、上原はいつもと変わらなかった。
「あれはやっぱり私の考え過ぎ、見間違いだったんだ」
安心して、スキーを楽しんだ。一気に斜面を滑り降りていると、
「お〜い!待てよ〜」と、上原が後ろから猛スピードで滑って来た。私は適当な斜面で止まると、昨夜の感謝も込めて、上原に微笑んだ。
「皆がさ…怖がるといけないから、敢えて朝言わなかったんだけどさ・・おまえ昨日、なんか見たんだろ?!」
「えっ!…」
「それでさ、俺に代わってくれって言ったんだろう!?」
「・・・」
私は、言葉を失った。
「ま、いいんだけどさ。ずぅ〜っと脚の上に誰かに乗られててさ、まだ脚がしびれてるんだよ。和美とかに言うと、大袈裟になるから、この事は2人だけの事って事で。忘れて楽しもうな!」

笑って滑り出した上原の後ろ姿を見ながら、私はあの部屋に入った時の湿った異質な空気と、脚の上の確かな重み、
蠢く深い闇を思い出していた。

あれは、気のせいなんかじゃなかったんだ・・・

あれから、あのホテルを、ガイドやパンフレットで目にする度、あの重苦しい空気が私を包む。
あの部屋は…満室の際の、最後の最後の…開かずの間だったに違いない。

今も あのひと は、誰かに自分の存在を訴える為に、今日もあの部屋で待っているのだろうか?!


posted by Cimbombom at 23:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 本当にあった怖い話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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